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第5回 GOSEN編

第5回 株式会社ゴーセン スポーツ用品部 企画開発課 係長 “三浦 昭宏” さん  日本人が欲する”繊細な感覚をMADE IN JAPANのガットブランド「ゴーセン」が突き詰める!! シンセティックガットのパイオニアとして長きにわたり数多くの製品を世に出してきたゴーセン。 今夏、2年の開発期間を経て発売された「G-TOUR3」 プレイヤーに最適な「感覚」を実現したポリエステルガットの開発秘話を ガット変遷・トレンドを交えてゴーセン企画開発課の三浦氏に語っていただきました。 Q. 新製品のGツアー3発売から一ヶ月程経ちましたが商品の評判またはメーカさんとしての手応えはいかがですか? A. 昨年発売のG-TOUR1と比べても出荷ベースで約1.3倍の動きを見せており、順調な出だしだと考えております。 ※ちなみにG-TOUR1は弊社人気ガットのエッグパワーと同じように人気を博していました(エッグパワーは日本のポリエステル市場でトップ10に入って人気モデル)。 G-TOUR1はどちらかと言うとハイエンドモデル…他社で言うとアルパワーやプロハリケーンツアーなどの部類に入ります。 当社でもハイエンドモデルを会社として作れるという所を見せたいという思いもあり開発に2年をかけて作り上げた経緯です。 現在人気のシリーズを超えるような勢いで動いていて… また商品の評判自体も購入頂きましたユーザー様の声やネットでの書き込みをみる限り当社が思い描いたものと似ていて手応えは感じてます 「食い付いて弾く」・・・・・・!!  これがキーワード・・・ 実際ストリングは人それぞれ感じ方が違うケースが多いんですよ。硬さが売りのモデルが柔らかく感じるという人もいたり 今回のG-TOUR3は年代問わず・・・今のところ全ての方々「食い付いて弾く」と言ってもらえてます。 少し話は変わりますが・・・ Q. だいぶ昔になりますが、私が中学校・高校時代はミクロスーパーしか無いくらいの印象でしたストリングは… ここ10年程で市場でのストリング変遷の流が速いように感じますが。ガットメーカーさんとしてどのように捉えていますか? A. ミクロスーパーが発売されたのが32年前・・まだ当社では売上No1のモンスターヒット商品なんですが・・・(笑) やはり、ガットはラケットの進化とプレースタイルの変化によって起きています。 ラケットメーカー各社が色々な素材を使われているようで、ラケットが硬くなっている傾向にあるように思われます。そのため、トッププレイヤーになればなるほどスイングもコンパクトになっており 打つというよりはたく(叩く、弾く)というメカニズムになっています。同時に振動吸収性、減衰性もあがっているので以前の様にポリが硬いと感じる方も少なくなってきており 違和感なく使えるというのがポリエステルガットの普及を後押ししていると考えます。 現在のラケットをご使用のプレイヤーの方はラケットの進化でボールスピードも速くなっていると思いますので、全体的なプレイ、ラリーのテンポも速くなっていると感じます。 そのため、インパクトの際に短いスイング時間で打つことになり、強いパワーが無いと衝撃を感じやすくなるために硬いだけのガットが敬遠されやすくなっているのだと考えております。 特にポリは以前の様にしっかりした打球感と耐久性だけでなく、パワーのあるプレイヤーでもインパクトの際は柔らかい打球感のポリを好み、あまりパワーが無いと 自覚されている方がマルチを使う傾向が増えているのはそういった点からだと感じています。 実際アメリカなどの市場でも「ソフトポリ」この言葉が良く飛び交っていて、日本でも人気のモデルが好まれているという話を聞きます。 但し体格の差もありますからアメリカで言うソフトポリは日本で言う中間位の柔らかさですかね。 柔らかいと言うと語弊がありますが、インパクト時に食い付きてしっかり弾く(パワーアシスト)ポリエステルが今のトレンドではないいでしょうか。 Q. 先ほど他社さんのストリングの名前が出ていました。他社さんのストリング自体は研究したりするのでしょうか? A. そうですね。研究しますよ。 Q. どこかのお店に買いにいったりするんですか?(笑) A. 買いますね。ただお店には買いに行かないですよ・・・店頭で買いに行くと・・・「何?次はこんなシリーズ作るの?」 情報が洩れてしまう恐れがあるので、通販などを利用してます。 Q. 商品を研究する時は、商品を溶かしたりするんですかね? A. 色々な角度から分析してそれを基に開発をし、何度も試作を繰り返します。 後は素材の配合を分析しておそらくこんな打球感覚になるかなあと想像しテスターに打ってもらいヒアリングをしますよ。 G-TOUR3の開発には2年の時間をかけました。 三年半もの研究を経て世に出たG-TOUR3試作品を作ってテストして…試作品を作ってテストして…30回以上トライしていますよ…… 試行錯誤の上に世に出てきた商品 これは期待できるかも…… Q. 30回以上トライして……ゴーセンというブランドが品質にこだわり続けている証拠になりますよね A. 今はそのスタイルですね。ここ10年様々なポリエステルを市場に出してきましたが…結果として完成度の高い物しか 市場では支持され続けないんですよね。 ストリングが切れる切れないという完成度ではなくて、ユーザーさんが満足いく商品を提供していかなくてはいけないんです!! 今のトレンドを意識して作ればそれが商品として世にでる頃にはトレンドが変わっていたりしますから… 特にラケットが変化するとストリングのトレンドも大きな転換期を迎えるんですね。 Q. ラケットは素材に変化が出ると大きく変わりますが。新たなポリエステル素材はどこからか見つけてくるのですか? A. 元々ゴーセン自体が糸のメーカーですので。凄く多くの素材メーカーさんと翻意にさせてもらっているので 情報交換のスピードが凄く速いんです。 会社自体、シートベルトや釣り糸、医療用の縫製糸など難易度の高い物を65年間作ってきてる歴史があるので、素材メーカーさんなどが こんな素材あるよとか声をかけてくれるんです。 Q. MADE IN JAPANブランドだからこその質にこだわっている姿が見えますね。 確か工場は兵庫県でしたよね A. 今は兵庫県加東市にあります。以前は淡路島に工場があったんですよ。淡路の工場では釣り糸をメインで作っていて その時にラケットスポーツができたからバドミントンガットを作ろうよ・・てなって…社長がバドミントが好きで(笑) 今後はテニスがトレンドになるという事でテニスストリングに着手しはじめた経緯です 様々なジャンルの物を作ってきた事が当社の開発能力の下地になってきていて… 当社の強み=開発能力  ここだけは譲れないですね!! 今まで蓄積してきた物…秘伝のタレじゃないですけど… Q. ストリングの作られる工程を少し教えてもらえますか A. ガットの種類によって違いますが、大まかにいうと、ナイロンモノフィラメントは芯糸に側糸を巻き付けてコーティングを行います。 マルチフィラメントは全体を撚ってコーティング、ポリエステルは材料を溶かして押し出して延ばした後にコーティングを行います。 その後、品番を入れて巻き取り、単張やロールにするためにカットしてパッケージングしていきます。 Q. 作る工程で難しいポイント、気を付けているポイントはありますか? A. 生産する上で気をつけているのは製品の個性の許容範囲の設定と生産後の検品ですね。 生産方法は企業秘密なので中々お話しできませんが、モノづくりをする上での当たり前の話になりますが、品質を安定させる上では生産する前の準備と出来た後 の製品のチェックというのを特に重要視しております。それが出来てこそ製品の個性と品質を保つことが出来ると考えています。 G-TOUR1の時は製品になる過程で納得できないものを相当な量を没にしたこともありました。ただ、それが出来るのも自社工場がある強みであり、MADE IN JAPANの正体だと思います。 MADE IN JAPANブランド「ゴーセン」が絶対の自信を持つG-TOUR3 Q. このG-TOUR3の特徴を教えて下さい A. 先ほどの話にあったようにプレースタイルがコンパクト化している分、プレイヤーはガットにパワーとフィーリングを両方を求めていると感じています。 G-TOUR3はそのニーズを先読みし、プレイヤーが信頼できるガットとして使用してもらえるモノを目指して開発しました。 G-TOURシリーズ自体が「勝つ」と言うワードにこだわっているシリーズです。 柔らかいポリはくいつくが弾きが悪く、弾きが良いと硬く感じるのが従来の大半のポリですが、G-TOURシリーズはスイングスピードに応じた打球感とパワーが特長です。 G-TOUR1はトッププレイヤーの使用に耐えうるガットとして開発しましたのでプレイヤーによっては硬くて合わない、もしくは飛ばないと言われる方もいらっしゃると思います。 1ほどのスイングスピードや筋力が無くてもしっかりくいついて、適度に飛んでくれます。 それによりプレーの再現性が高まり、アグレッシブさが出ることでより勝利に近づくのではと考えています。 Q. 感覚の部分を商品化するのは凄くむずかしいですよね? その感覚の部分は専門のテスターがいるのですか?それともすべて機械でデータ化するのでしょうか? A. 両方です。専任のテスターもいますし、研究センターでの物性テストやハイスピードカメラでの分析も行っています。 弊社も長い年月開発をしているので、創りたい性能のあたりをつけて試作をつくり→実打→結果の考察と分析→素材や製法の調整→実打の繰り返しになります。 実打はターゲットに応じて行いますので、例えばG-TOUR1はプロ選手メインで行いました。 G-TOUR3はプロに性能面の確認をしてもらいましたが、不特定多数の学生やジュニアの皆さんに聞き取りに行きました。 テスト時間も長時間打つと慣れるという事もあり1分くらいで終了してもらってます…最初の印象ですよね 打球感は本当に「感覚」なので、彼らには好き嫌いで判定してもらいました。 やはりテニスはメンタルが大事ですので、「良いな」、「使えるな」と感じてもらえないとプレイヤーは高いパフォーマンスが発揮できないと思います。 そういった多数のテスターの感覚を集約しこだわったのがG-TOUR3です。 最初に話をしましたユーザーさんの意見と当社の製品性能が一致しているのは、もともと市場とブレが無い商品を市場に出しているからではないでしょうか… Q. 今後もGツアー3のようなストリングが増えていくと思いますが。 更に高みを目指すべく次の試作品とか作り始めていますか? 言える範囲で教えて下さい A. 詳しく言えませんが、次の開発は行っています。ぜひ期待してください。 しかし、良いと思えるモノが完成しないと出しません。 G-TOURシリーズという物は定番化されてきていますが・・開発して数年がたっています。 市場が柔らかい物を望んでいなければミスマッチがおきますし・・・そこは開発のスピードと今のテニスの現状をみながら 試行錯誤していきます。 三浦氏による G-TOUR3の 説明動画はこちら! 打てばわかるこの違い!! GOSEN G-TOUR 3 まずは気軽に試すにはこちら(単張り) ロールだとコストパフォーマンスアップ Read More...

第4回 HEAD編

第4回 HEAD Japan ラケット事業部セールス/アソシエーション “小林 聡” さん 世界最速”13代目ラジカルシリーズ” 遂にベールを脱ぐ!!  ヘッドのテニスラケットを語らせたらこの人の右に出る者はいないミスターヘッドこと小林氏。 生誕25周年のラジカルシリーズについてここだけしか聞けない裏話も交えて熱く語っていただきました。 Q. 世界に先駆けてラジカルシリーズが情報解禁になりました。今作品で何代目になりますか? A. 今作品で13代目ですね。今回のラジカルシリーズは実は生誕25周年なんですよ 歴代のラジカルシリーズの画像なども持参したかったのですが・・・あいにく古い物はデータとして無いんですよ・・・・ かわりに歴代のラジカルシリーズのカタログを持参しました(会社の資料になるように個人的に取っています) Q. ラジカルシリーズの中で一番売れたシリーズは何でしたか? A. 一番数が市場に出たのはTi.ラジカルですね Q. 確か初代のラジカルツアーをA・アガシが先駆けて使用していたと記憶していますが A. 1992年まではドネ―社のプロワンを使用していますね。 初代ラジカルツアーが誕生したのが1993年。 1992年のオフにヘッドとしてオファーを出して商品をテストしてもらっていたんですよ。 ちょうど1992年のウインブルドンで優勝を飾って注目されている選手でした。選手としての注目は高いのですが・・・・ 「スパッツ」「バンダナ」「蛍光カラー」「ナイキチャレンジコートシューズ 3/4カット」「ジーパンのハーフパンツ」など彼がブームを起こしたアイテムは数知れず テニス界の常識にとらわれない・・・言ってみればテニス界の異端児ですよね。そんな彼も世界ランキングNo1には届いていなかったんですよ。 特にこの時代は群雄割拠!! ドネ―社のプロワンにこだわりを持っていたと思うのですが・・・ おそらく何かを変えたくてヘッド社の商品テストを行ったのではないでしょうか ヘッド社は彼の為にそれまで無かった新しいフェイスサイズと独特のフレックス(ラケットの強度)を持つ17種類もの専用プロトタイプを作くりテストをしてもらってます フレームの厚さ、ストリングパターン、フレームでたわませる部分などの仕様をかえて・・・たまたま私の上司がそのうちの1本を日本に持ち帰ってきて 最終的にはそれは選ばれなかったですがフレーム厚24mmでしたね。 Q. A・アガシは男子選手では珍しいオーバーサイズを好んで使用していましたよね? A. 当時のヘッド社のラケットは600平方センチメートル(93平方インチ)、660平方センチメートル(102平方インチ)が基本でして、 アガシの為に、690平方センチメートルのフェイスサイズの新たなモールドを起こして作り、と同時に他の選手が使用できるようにMPの大きさの物も並行して製作していったんです。 プロトタイプですので1個1個のグロメットパーツを変えたり、色々な所に鉛を貼ってみたり・・・様々なトライをしていました。 既存の物ではなく全く新しい物を彼に試してもらって・・最終的に彼が選んだ物2種類。これを更に細かな所を調整していき出来上がってます。 彼の要望・・・「200キロで飛んでくる速いサービスをスピンをかけてしっかりリターンしたい」 このスピードですと真ん中を外すケースが多々出てくるので彼はそこにスピン性能やパワーを求める為にオーバーサイズをセレクトしていたそうです。 更にスイングスピードが速くなるとボールを捉える位置が先端方向にいくわけです。当時は先端部分でどういうふうにボールを食わせるか・・・ラケットの先端方向を 極限まで柔らかくするんです。そうする事でボールをひっかける。そういったコンセプトをラケットに重視していました。 ← 記念すべき初代ラジカルツアー690 実はこのフレームのイエロー、グリップのイエローなどA・アガシのリクエストらしい・・・ Q. 一時期アガシはケガの影響もありランキングを下降していましたね。1994年がアガシ、更にはラケットの転換期でしたよね? A. 4代目にあたる「Ti・ラジカル」が発売。ツアーシリーズとしては初めてチタンを搭載し、それまでには考えられなかった295gという軽量トーナメントモデルを実現。 周りからこの軽いラケットで大丈夫なのか・・・時代背景的に否定されるケースが多かったですね。 軽いラケットはボールに打ち負ける・・・重たいボールが打てないなど・・・・それを払しょくしてくれたのがアガシですね!! さらにこのモデルは大ベストセラーになりました。更に今のラジカルシリーズのイメージからのオレンジがこのモデルからスタートしています。 ← 1999年発売Ti・ラジカル ツアーモデルでありながらも295gという軽めな設定 よくチタンを使用しているからラケットが軽い・・・こんな言葉も飛び交ってましたが・・・実は・・・ 「チタン」自体は素材としては重たい部類に入ります。但し強さが際立っていた事でラケットに使用するカーボン素材を減らす事で軽量化に成功!! 更に1999年の全仏オープンでアガシが優勝した事で生涯グランドスラムを達成!! Q. この時期以降からテニスラケットに使用する素材がフォーカスされていますね A. 当時ラケットメーカーに共通するネタなのかな・・・・チタンもそうですが・・・”ピエゾマテリアル” 衝撃を受けると電気信号に変換するという・・これは物理的な性質を持っている素材なんですけど こういう素材の売り込みも・・・素材メーカー、開発メーカーからあるんですよね。そういったものをセレクトして採用する事もあります。 一方ではメーカーの開発スタッフが・・・・え~と・・・ヘッドの本社にですね商品開発の専門チームがあるのですが そのチーム向けの・・・どう考えても遊び部屋があって。へたしたら子供の保育用のお部屋かなというくらいのおもちゃ箱があったり大きなボードや紙があったり ソファがあってカーペットがひいてあってゴロゴロもできるし・・・何するかと言うと そこでアイディアを出したり、時にはおもちゃを持ち込んで来たり・・思いついたことをなんでもいいからボードに書いたり・・・こうしたらボールが飛ぶ、こうしたらコントロールがよくなるなど 様々な柔軟なアイディアを出してそれを形にしていく。 素材などの物理的にできる事、アイディアにしてできる事をどれだけ融合できるかみたいな事を考えてるんですよね!! Q. 確かグリップ内部にコンピューター的な物を入れた物もありましたよね? A. チップシステムを入れたラケットですね。 実は・・・・日本テニス協会のほうから「ラケットにITFのルールで動力源となる電池が入っているとか形状が変化するとか・・装置を付けたものは使用不可になっている」 それに抵触すると言われたことがあります。これに対して抗議文を出して止めた事もあります(笑) それぐらい誤解されてしまう画期的な物をヘッド社は作ってますね。 年々ラケットに対するパワーに着目はされてきていますが・・・・ ラジカルシリーズのコンセプトは発売当初から全く変わってないんですよね。 先ほども話しましたが先端方向をたわませてボールを食わせる!! Q. この時期位(2002年)もまだオーバーサイズの需要が高かったのですか? A. アガシの影響がまだまだ強くオーバーサイズが主流でした。 今現在ではオーバーサイズ(ツアーモデル)が消えてますからね。 2000年位の時期ではラジカルの需要の内訳でオーバーサイズが90%を占めていたかな・・・ Q. マレーもジュニア時代からヘッドのラジカルを使用していましたよね? A. アガシのイメージが強いラジカルシリーズですが”I ラジカル”をマレーはジュニア時代から愛用してますね。 Q. 最近まで塗装だけ変えて使っていたという噂が・・・ A. 今は使ってないよ(笑)・・・このIラジカルシリーズが廃番になってからも2008年位までは使っていたかな・・・ 世界ランキング2桁に入ってからもこのシリーズのMPを離さずに使用してんですよ実は。 だから彼のテニスのベースはこのラケットにあるんですよね!! このIラジカルの前(Ti.ラジカル)からラジカルシリーズにオレンジが使用されて・・・ i.ラジカルシリーズの頃には「ラジカル=オレンジ」というのがはっきりしてきました。 VI(ヴィジュアルアイデンティティ)というか・・・ラケットを見てシリーズが一目瞭然にわかるように・・・ こういった考え方を新たに取り入れてきた時代ですね その後のラジカル変遷 2003年「リキッドメタルシリーズ」 素材競争の中で出てきた新たな素材。 素材も進化したがベースのカーボン素材も良くなってきた時代 更にラケットの金型を作る技術も進化した時代 フレームの4隅に波が打っている・・これはスイートエリアの拡大 更には4隅に素材配分がされる事で面剛性のアップにも繋がっていた 2005年「フレックスポイントシリーズ」 考え方はスゴイ面白いラケットだったよね・・・ アガシが現役最後に使用してたシリーズ(2006年に引退発表) フレームくぼみを設ける事でフレームの屈曲ポイントを作り出す。 この機能も例の遊び部屋からの発想なんだよね(笑) これも裏話なんだけど・・・今でこそヘッド社の選手動画が面白いと評判なんですが・・・それの先駆けがこの時。 アガシとフェレーロが夜の美術館に忍び込んでテニスをする・・プロテニスプレーヤーがテニスコート外でプレーをする演技を行うこれは衝撃だったよ。 更に・・このラケットがでる数年前からNEXTアガシが課題で 2002年位からチームエリートというものを展開し始めて才能あるジュニアを育成していく・・・ そこから育ったのがガスケでありマレーもジョコビッチもそうです ラジカルシリーズの8代目「マイクロジェルラジカル」 この時代もラケット素材の訴求は続いていましたね。 「マイクロジェル」これは凄く軽い素材で手のひらに載せてもわからないくらい この素材をカーボンに融合する事によって軽いけれでもボールが当たった時に均一につぶれて均一に戻るイメージです。 ただし、このモデルまでは面白いのがフレームの厚さを変えてボールを飛ばそうという考え方には一切触れてきていないんですよね。 ラジカルシリーズの大きな転換期 2009年「ユーテックラジカル」ユーテックはテクノロジーではなくYoyr  Technology  の略称で・・・・ あなたにとってのテクノロジーは何か?それはプレーヤーによって違います あなたにはどのモデルが合うのか!!ラインナップが一気に横に 広がったんですよ。 ここでついにラケットフレーム形状がラウンド形状に変わったのがポイント 実はジョコビッチの影響があるのです。 プレステージシリーズはボックス形状、スピードシリーズは台形 ここでラジカルもボックスになると似通ってしまうので よりラケットをセグメントする為にラウンドにした経緯が・・・・ フレームは厚くないがラウンドにする事で、反発力が上がっていくんですね。 ここは更に進化版  キーワードは「IG」(インネグラ) この素材によってよりパワーアップ、衝撃緩和、打球感にもこだわった素材。 ユーテックシリーズが大きなインパクトが合った事で少し霞んでしまったかな。 3回目の大きな転換期はこれ!!  2013年発売  第11代目シリーズ「グラフィン」シリーズの登場なんですよ これはラジカルそのものというよりもヘッド社全部のラケットの転換期ともいえる。 「バランス革命」 グラフィン素材によってシャフトの強度を上げる事ができました。 ここに使用していたカーボンの分をラケット上下に割り振りましょう・・・ 重さもバランスも変わらないけれどスイングウエイト(ボールを打つエネルギー)が高めたんです。 この頃からマレーが世界のBIG4と呼ばれる位置に上がってきてます プレステージ、スピード、エクストリーム、インスティンクトなど様々なシリーズがある中でこのラジカルシリーズをど真ん中のベンチマークラケットにしたい!! パワー、コントロールなどすべての項目を平均点以上の90点にここからラジカルシリーズ=オールラウンドプレーヤー向けに洗練されていってます。 国内、国外のヘッド契約している選手での選択率が高いのがラジカル どんなプレーヤーにも受け入れやすい仕上がりに 12代目ラジカルシリーズ「グラフィンXTシリーズ」 グラフィン素材の進化!! グラフィン素材がより軽量化、より強くなり「極バランス」を更に追及 このグラフィン自体が選手間でも認知をしてもらっている 衝撃的な素材”グラフィン”をしっかり踏襲している仕上がり マレーだけでなく…今の旬な選手で言うと2017年全米OPENシングル優勝のS・スティーブンスもこれを使用しています 数年前に一度彼女と会って話をした事があってね・・・非常にお茶目な感じの子でしたね Q. ラケットの変遷をみているとテニスのプレースタイルの変化も読み取れますよね A. 本当に。プレースタイルの変化を感じますね。 現代テニスでは”オールラウンド” 更にはBIG4に関しては”スーパーオールラウンド”のイメージですね Q. だいぶ昔話に花が咲いてしまいましたが・・・今作品のラジカルシリーズの特徴を詳しく教えてもらえますか? A. ここからが本題ですよ 2017年11月に先行発売いたします。 実際には2018年モデルですが。 「グラフィンタッチ」 この素材は2017年初頭から採用されてまして・・・テクノロジーとして世界最先端のものです。 ラジカルの進化!!グラフィンの完成型! 現代ではテニスラケットが凄く進化しています。カーボンそのものもそうだし、そこに素材テクノロジーが加わり 面の剛性、フレーム形状、厚みなどいろんな要素が組み合わされて更にそこにストリング張り上がってラケットが完成されます。 今のテニスに求められているのは「スピード化」。ラケットが軽いから速く振れるわけです。速く振れればボールのスピードも上がるし回転量もあがりますよね。但し時間がない・・・時間がどんどん削られていく。とするとオフセンターでボールを打つリスクは高まりますよね このリスクを最小限にして安心してプレーする環境を新作ラジカルが作ってくれるんですよ!! 「音」  ボールをインパクトした時の音でどんなショットを放ったかを瞬時に理解でき次のプレーに備えられる ▼音のイメージ Q. デザインもこってますね A. 先ほども述べましたが・・・ヴィジュアルアイデンティティを採用してますね。 イメージでは動脈と静脈・・・いわゆる血管みたいな・・・最初私がこれを見たときは「ん?」と思ったのが正直なところですが 私たちはいきなりラケットを見せてもらうわけではなくて・・・ますはデザインコンセプトから説明を受けて ただ、このイメージデザインがラケットになった時には「ブルーネイビー&オレンジ」がはえていて良い仕上がりになっているなと。 またラケット上部がつやあり、下部がつやけしに仕上げているところもこだわりですよ このつやあり、つやなしを組み合わせる事が難しい技術なんですよね・・・ Q. マレーは試打は既に行っているんですよね? A. 選手たちも常に新しい物や新しいテクノロジーは常にテストしてます。 ツアー中にテストするケースもありますが殆どがオフシーズンにテストを行ってます。 自分たちにとってプラスになる物は取り入れようとするし、フレーム形状の変化はなかなか受け入れないないですが中身の素材はの変化は 受け入れるケースが多いです。 Q. NEWテクノロジーは契約選手の中でランキングの高い人から試していくのですか? A. そんな事はないですよ。本社の開発陣もテストしますし、結構近所の所属プロやタイミング合う選手が行うケースが中心です。 Q. だいぶ昔話に花が咲いてしまいましたが・・・今作品のラジカルシリーズの特徴を詳しく教えてもらえますか? A. ここからが本題ですよ Q. 他のメーカー使用選手も試したりするのですか? A. 選手から使ってみたいと話がでるケースが多いです・・・そこで試打してみたり。 やっぱり隣で練習している選手が使用している物はきになりますよね(笑) ラケット、ストリング、シューズなどは試合の勝利に直結しますから・・・やはり契約金などの高さはあまり気にしないみたいですよ Q. やはり選手にとってテニスラケットは凄く大事な物ですね。 選手専用にチューニングとかするんですか? 特にトップ選手などに対しては? A. プレーヤーサポート体制はしっかりしてます。 プレーヤーの専用データベースがあったり、選手専用の棚があったり。 トップ選手やそこに届かないまでも期待されてる選手であったり・・・サポートはしてます。 基本的には市販されているものがベースで、重さ、バランス、長さなどの要求に応えたりはします。 テニス愛好家も”おもり”など買って調整しているのと同じ感覚ですね。 大会とかサーフェスによって調整する事もあるみたいですよ。 特にクレーコートシーズンでは重さをあげてます。なぜならばテンポが遅くなる分、スイングウエイトを重たくしてボールを重たくしたい これがウインブルドンみたいな大会になると少し軽くして取り回しをよくするケースですね。 なんども話が逸れてしまい申し訳ございません・・・・(笑) Q. ラジカルシリーズの特徴のスロート部分の細さ・・・これはどんな効果があるのですか? A. 「硬さ」ですよね。あるウエイトの中でしっかり中身を詰めて作ろうとすると・・・膨らむと・・空間が大きくなりますよね。 たわみが深くなりますよね。フレーム全体にたわみは必要なんですけど・・・スロート部分が波打つ事を抑えたいんですよ スロートを細くして中身を詰める事で剛性が増します。見た目は弱そうですけど強度は上がるんです。 更に空気抵抗も考えてたりしてます。 フレーム部分の厚さでボールにパワーを出しつつスロート部分でたわみを生み出しボールを食いつかせてコントロール性を上げる効果がになります。 Q. ラジカルの特徴であるスロート部分の8穴もポイントですね A. 8穴にする事でストリングが中心に集まる事でインパクト時にフェース面が暴れないようにしてます。 但しそれだけだと「オールラウンド」を売りするこのモデルには行きつかないんです。 ストリングの可動を出す、フレームをたわませるなどを組み合わせて、パワー・スピン・スライス・コントロール全てが打てるように仕上げてるんですね。 更に小林氏による 今作のNEWラジカルシリーズの 説明はこちら! HEAD Graphene Touch Radical Graphene Touch Radical PRO 232608 Graphene Touch Radical MP 232618 Read More...

第3回 Prince編

第3回 グローブライド株式会社 スポーツ営業本部 スポーツ営業部 企画課長 “相馬 安紀” さん ”その違い、体感せよ。” プリンス社が自信をもって進める1本  テニス業界の常識を突き破り、常に革新的なテクノロジーを世に広めてきた”プリンスラケット” その開発現場の最前線で指揮を執る相馬氏。 業界の中でも顔が広く「プロプレーヤー」「テニス愛好家」「ジュニアプレーヤー」など様々な意見を吸い上げ そこに自らの”こだわり”を加えて名器と呼ばれる1本のラケットを作っていく そんな相馬氏に9月より発売される「ビーストシリーズ」について熱く語ってもらいました。 Q. まず新製品の詳細を伺う前に。 最近ジュニアの大会ではプリンスのラケットを使用しているジュニアが凄く多いと聞きますが。 そのあたりについてお聞かせ下さい。 A. 今回の全国小学生大会で上位入賞している子も使用していますし、ウインブルドンジュニアに出場している日本人選手も プリンスラケットを使用している割合が凄く高いですね。 Q. ジュニア使用率が高まっているのには何か秘密があるのですか。 A. 今のジュニアプレーヤー達のプレースタイルの変化が挙げられます。 ストロークではラケットをフルスイングするテニスコートを立体的に使う為にボールの高さをスピン量でかえたり、テニスコートの角度を広く使ったりスライス、ボレー、ドロップショットなど様々なテクニックを身に着けています。より完成度の高いオールラウンドプレーヤーになっている為、そこにプリンスラケットがマッチしているんでしょうね。 Q. ここからは新作ビーストシリーズのポイントとなるテクノロジーを具体的に教えていただきますが。 A. 前作で好評を頂いた”テキストリームカーボン”をラケットに使用しています。 前作を使用した事の無い方も多いので…まずテキストリームとは「薄くて」「軽くて」「強い」素材です。 薄く広く約2cm帯状に伸ばしたカーボンを編んだ大変薄いカーボン素材 その薄さの秘密は… 一般的に炭素繊維が千~数万本の束になっているカーボン原糸の断面図は丸に近い物。 そのため、カーボン原糸同士を編み込むと丸と丸の間に隙間ができそれが厚みとなり強度も下がることに テキストリームカーボンは千~数万本の炭素繊維が横に広げられた開織糸を使用。 薄い構造なので出来上がりの織物は薄くまた、表面の凸凹が少ない為組み合わせた時の強度も強くなる その軽さの秘密は… 炭素繊維と樹脂で構成されているカーボンは炭素繊維の量が同じであれば強度は同じ。平たい開織糸を使うテキストリームカーボンは、丸い原糸を使う従来のカーボンより使用する樹脂が少ないので「同じ強度でも軽い」のが特徴。 重量を同じにすると従来のカーボン繊維に比べ炭素繊維を多く使えるので「同じ重さであれば強度が強い」ラケットがテキストリーム。 今現在他社のテニスラケットはパワー重視の偏重があり、シャフト部分をがっちり作り込む事で面安定感が高まりスピードボールが打てる。 プレーヤーはそのテニスラケットに飛ばないストリングセッティングする傾向が強く、実は日本人にはあまり向いていない。 「プリンスラケット」の重要なテクノロジーはテキストリームをシャフト部分に搭載する事でゴールデンスペックの中でもRA値を抑える事ができ、実際今回のビースト100などはRA値は67に設定できてます。 RA値67は一度ボールを食いつかせてフレームが速く戻る事でボールの勢いを出してます。 そして今回新たに加えた「トワロン」がこのフレームの戻しを更に速くしています。 Q. 今回のキーワードになる「トワロン」。これはどんな素材なんですか? A. トワロンとはアラミド系繊維のひとつ。振動減衰性の高さと類い稀な強度を個性とする素材。 Q. トワロンの素材はどこからみつけてくるんですか? A. 実は第二世代のテキストリームの素材はすでに世に出ているんだよ。例えば自転車だったり F1では殆どすべてのチームが使っていたり。またアメリカンズCUPに出ているヨット、アイスホッケーのブレードなどにも使われているんだよね。 先ほども話をしたけどテキストリームは薄く広く約2cm帯状に伸ばしたカーボンを編んでいるから接着剤を使わないで シートになっているんだよ。普通のカーボンのシートは繊維を接着剤で並べて固めているから接着材でべたべたなんだけど… 例えばテキストリームカーボンにアルミ糸を入れた作った物や、カーボンを並べた中で一部強いカーボンを組み込んだりした 第二世代のテキストリームを実は使ってラケットのテストを試みたんだけど… RA値を抑え面のねじれを抑える事ができたんだけど…ただ凄く硬くて手には響くしラケットには向かなくて。 それでスウェーデンのオキシンという会社にラケットスポーツに向いた何かいい素材はないかと依頼をしたんだよ。 そこで「トワロン」を見つけ出してテストしてみたら、「テキストリーム」と上手く融合したんだよね。 ラケットフレームを硬くせずに面のねじれを抑え込み、衝撃吸収と振動吸収が高くなったんだよ。 Q. 市場で凄く評価されていたテキストリームシリーズをかえるのには勇気がいりますよね。 A. A:テキストリームシリーズが出て3年経ったでしょ。4年目に突入してテキストリームの効果のスピン性能とスピードを落とさずがベースで 僕らはスピードボールをコントロールするというサブコピーもあるんだけど。 それって凄く素晴らしい事で評価もされててプリンスのラケットが変わった感がでていて更にそれをいい方向に改良したかった… それでよりねじれを少なくしてより食いついてよりパワーが出るようにしたかったんだよね。 「テキストリーム」×「トワロン」が凄くいい方向に結果がでたんだよ。 実は僕も予想してた以上の結果が出て…正直テストするまではわからなくて…うまくはまったなあと。 Q. 「その違い、体感せよ。」のキャッチフレーズで ビースト100を打ってみて体感できましたよ A. ラケットフレームの戻る速さに連動するボールパワー、ボールパワーを落とさずコントロールできる、衝撃吸収性、振動吸収性、全て高い質で出来上がってます!! Q. 更に年々、外国のかたよりも日本人の人々のラケットに求めるハードルが高くなってますよね。感覚にも繊細ですし… A. 凄く高いよ(笑) 大きな声では言えないけどさ…色々なメーカーはまだラケットを硬く作る傾向が強いよね。 更にツアーモデルなどは日本主導で作る事がなかなかできないからさ。 うちはたまたまだけど海外の開発の責任者とエンジニアも…エンジニアが入る前からちょうど俺もラケット企画の担当になって 一緒にやっていて開発の責任者が年下で…こっちにラケット開発に際してどううしようかと問いかけてくれるから 日本の意見も入って開発が進んでいるから。 プリンスのテクノロジーはデカラケから始まってモアシリーズ、オースリー、トリプルスレッドだとかいろんな物をやっていたけど。 開発が若い世代に移った時に僕らが素材も重要じゃないのって言って海外のエンジニアがヨーロッパでテキストリームを見つけてきたんだよ。 全スタッフ共通していいものを作ろうという意識を持っているやっているよ。 Q. テストする時も大事ですね。 A. 俺とかカッキ―(草トーで知る人ぞ知る名プレーヤー)でテストしたり、早稲田大学の選手に試してもらったり、ジュニアのトッププレーヤーや元プレーヤーの30代の人など様々な人にテストをしてもらって情報をフィードバックする形になっているよ。 後はテニスコーチの意見もあって…世界を目指すにはこういうラケットが必要だとか…丸山 薫さんとラケット談義をしたり、それをミックスして1本のラケットに想いをこめてるんだよ。 Q. そんな気持ちを込めて作るラケットだから使用する人が増えているんですね。 A. それもあるかもしれないけど…ここ最近のお客様の思考が変わってきていると感じているよ。 少し良いものを使おうとか良いものを選ぼうとかという傾向になりつつあるのかな。最初は○○が使用しているから使ってみようかなあ…そこからスタートはするんだけど、徐々に自分のプレースタイルに合うラケット選びやコーチもジュニア選手のプレースタイルにはこのラケットが合うのではないかとか…そんな選び方になっているね。 更に俺は「桜田倶楽部」というテニスクラブ出身なんだけど…桜田倶楽部の考えが発想力豊かにしないといけないし自分でなんでも考えてプレーしなくてはいけないんだけど。そこの教えが多彩なショットが使えないと将来的には厳しい…その多彩なショットを可能にするものを作る事も使命と捉えているよ。 だから俺が開発の責任者である以上はこだわりを持ってやっているよ。 Q. 最後に「テキストリームシリーズ セカンドシーズン」発売に向けて皆様に一言お願いします。 A. 今までなしえない普通は相反するもので一回食いつくのに弾くというのを上手い人ほど感じてくれる。 だからスピンもかかって球もいくのがこの素材で表現できているよ。 強くなりたい人は是非この1本を選んで欲しいなと思っている。 更に衝撃吸収性、振動吸収性が凄く高まっているので、そういう悩みを持っている人にも使ってもらいたかな。 本音を言うと…少しだけスペックが甘いかな… ラケット市場で受けられやすいスペックに少しだけ修正したんだよね…性能を落とさずにね!! prince BEAST BEAST 100(300g) BEAST 100(280g) BEAST O3 104 Read More...

第2回 Babolat編

Babolat PURE DRIVE 2018 第2回 ダンロップスポーツマーケティング バボラ企画部 企画グループ 課長 “大塚 正人” さん 「世界で1番売れているラケットのモデルチェンジは、一筋縄ではいかない・・・」  過去の商品も含め、バボラの事なら何でもござれ!「ミスターBabolaT」大塚正人さん! 今回は、満を持して登場する2018年ピュアドライブについて、開発背景や新しい機能など、 2018ピュアドライブを思う存分語っていただきます。 すべてのピュアドライバーに受け入れていただけるモデル」がテーマ! Q. 先ずは、今回のモデルチェンジに当たり、こだわりや開発背景などあれば、お聞かせいただけますでしょうか? A. 2000年以降世界で1番売れているラケットとして、ピュアドライブは実績があるわけですが、2015年モデルは日本では歴代で1番売れたモデルとなりました。2012年から2015へ開発時に、バボラは「PLAY」というラケットを発表し、そこで得た多くのデータを基に、2015年でスイートエリアを大きく変更しました。これに対し非常に高評価をいただいたお客様も多かったのですが、反面2012年モデルの方が良かったという方が、少なくなかったのも事実。そこで、その両方のユーザーに受け入れてもらえる「ピュアドライブ」!これがメインテーマでスタートしました。 Q. では具体的に、どういったところをアップデートしたのでしょうか? A. 先ずはストリングパターンに着目したわけですが、今回の2018年モデルは、どちらかというと2012年モデルに非常に近いストリングパターンとなっています。見た目にはわかりにくいですが、厳密にはほんの少しだけストリング同士の間隔が広くなっています。ではそれは何か?というと、2016年に発売した「ピュアストライク」シリーズに搭載した、「FSI POWER」というストリングパターンが、非常にお客様に気に入っていただけているという事で、ピュアドライブに搭載してテストしてみたところ、2012年モデル・2015年モデルそれぞれのユーザーに非常に良いと評価され、2018年モデルには「FSI POWER」が搭載されています。 もう一つは、グロメットをよ~く見ていただくと、ホールが6角形の形をしております。私どもは「ダイアモンド グロメット」と呼んでいますが、6角形にすると丸型のホールと比べ、縦方向のストリングの動きがほんの少しだけスペースが広がります。このストリングのたわみが少しだけ大きくなることによって、「柔らかさ」を感じていただく事が出来ました。もちろんホールを大きくすればストリングのたわみは大きくできますが、安易に大きくしてしまうと、選手などからは「少しぼやける」というような声もアリ、大きいのやら小さいのやら、いろいろテストした結果、この方法が「縦方向にだけたわみを大きくする」ことができ、横方向は従来のままにしたものが非常に良かったという事で、今回は「ダイアモンド グロメット」を採用しました。 それとバボララケットの1番の特徴と言える「ウーファー」と「コアテックスシステム」を、フレームの内側と内部にいれ、表面はフラットにする事でスイング時の空気抵抗を少なくするような構造に変更しています。 これによって今回のラケットに関しましては、非常にボールが乗る感じがするのと、操作性は上がっております。 振動吸収のスペシャリストと一緒に開発した結果、非常に良いものが出来上がりました! Q. 新しくなった「コアテックス システム」について、詳しく聞かせてください。 A. このテクノロジーに関して、バボラ社は2006年モデルからずっと搭載してきています。今回は先ほどもご説明した通り空気抵抗を抑えるために、フレームの内部に搭載しておりますが、これはフレームを形成する際にカーボンシートをラップして作るわけですが、そのシートの中に素材を入れて、より衝撃を吸収するといったものとなっています。 ではそれがどういったモノかというと、フランスのSMAC社というところの素材で、SMAC社とはルノーやフェラーリ、ロータスといったモータースポーツの世界で衝撃吸収を得意としていたり、あとは潜水艦ですとかBoeingやAirbusといった飛行機会社、海上で石油を掘ったりする際のプラントの振動を取ったりといった、振動吸収のスペシャリストと一緒にやった結果、非常に柔らかい感覚が出せました。尚且つ、スイートスポットを外した時の衝撃が非常に少なくなったというのが、今回の特徴です。 Q. 選手の評価としてはいかがでしょうか? A. 結論としては、非常に良い評価をいただいています。 例えば最近活躍が目立つ「杉田選手」は、まずボールの乗りが「欲しかった量」、大きく乗り過ぎるのではなくあと少しだけ乗ってほしかったというところが、今回は出来ているとコメントしています。また昨年の全日本チャンピオン「綿貫選手」は、先ほどのボールの乗りに加えて、もともと手首があまり強くない為に前作は少し硬さを感じていたが、今回のモデルは非常にやさしくなったと述べており、真ん中を外して打つことが多い現在のスピードテニスに於いて、手首や肘にかかる負担が少なく、非常にやさしくなったと感じているようです。 それ以外の選手含め、全体的に「柔らかい」という印象を持った選手が非常に多かったのも特徴だと思います。 トータル的なアップデートに成功した、過去最高のピュアドライブです! Q. 一般のプレーヤーが使用した際プレーの中で、どのような部分でアドバンテージがありますか? A. これまで述べてきたとおり、「FSI POWER」・「コアテックス」などの効果で、非常に柔らかいフィーリングを出すことが出来ましたが、実際のラケット自体の「しなり」などは、前作と変わっていません。ただ実際のプレーで2015年モデルと2018年モデルを比べてみると、同じストリングの条件で比較しても、明らかに2018年モデルの方が「スピードが増しています」!それはボールが乗る時間があるので、しっかりパワーを伝えてスイングすることが出来るというわけです。すなわちスピードもコントロールも、またそれ以外の部分も含め、前作よりもトータル的なアップデートが出来たと思っています。 是非、そういった部分を体感しながら、多くの皆様に使っていただきたいと思います。 大塚さん、ありがとうございました。 この話を聞いているだけで、ワクワクして使ってみたくなるラケットですね! そんなモンスターヒット間違いなしのピュアドライブ! 世界に先駆け、日本先行発売です! Babolat PURE DRIVE 2018 PURE DRIVE 2018(ピュアドライブ 2018) ▼ピュアドライブツアー ▼ピュアドライブチーム ▼ピュアドライブプラス ▼ピュアドライブライト ▼ピュアドライブ107 ▼ピュアドライブ110 Read More...

第1回 Wilson編

「もうゴールデンスペックとは呼んでほしくない! ULTRAスペックと呼んでください!」第1回 アメアスポーツジャパン ウイルソン・ラケットスポーツ ブランドマネージャー “道場 滋” さん 「ULTRAいいね」と言ってもらえる、ネットプレーを制するための機能が満載!  ウイルソンの顔といっても過言ではない道場氏は、商品の開発からプロモーション、また契約選手からの信頼も厚い、 ウイルソンテニスの事なら何でも分かる、まさにミスターウイルソン! そんな道場氏に、8月25日に発売する「ULTRA」シリーズについて、熱く語っていただきました。 (さらに…) Read More...