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R・ナダル フレンチオープン優勝10回記念モデル “DECIMA”登場!

K magazine
第10回 「ピュアアエロ DECIMA フレンチオープン」編
ダンロップスポーツマーケティング バボラ企画部 企画グループ 課長
大塚 正人 さん

バボラ社が、フレンチオープンのオフィシャルサプライヤーを取る、2011年から毎年続けて発表している限定モデル!
今回で8作目となる2018年モデルは、今までとは少し意味合いが違うようです。
ミスターバボラの大塚氏に詳しく伺ってきました!

フレンチオープンのオフィシャルサプライヤーは、2011年から!

Q、先ずは、フレンチオープン(ローランギャロス)とのコラボレーションについて、背景や歴史などをお聞かせください。

A、バボラ社は2011年から、フレンチオープンのオフィシャルサプライヤーを取ります。具体的には、「オフィシャルラケット」・「オフィシャルボール」・「オフィシャルストリンガー」という事になりますが、これは何を意味するかというと、先ず「オフィシャルラケット」について、出場選手全員にバボララケットを使いなさい!という事ではなく、会場で販売できる唯一のラケットという事で、世界中から来場される観客の方々が、お土産として購入したりするラケットを販売できる権利を持つという事になります。
「オフィシャルボール」については、大会使用球という事になります!バボラのボールは日本ではそれほどメジャーではありませんが、フレンチオープンの会場では、予選から決勝まで全て、バボラのボールが使用されます。
「オフィシャルストリンガー」については、出場する選手のガット張り、メンテナンスなど、全てを受けます!というのが、「オフィシャルストリンガー」となります。更に、「オフィシャルストリンガー」に関しては、数十年前からやっている中で、途中数年間離れた時期もありましたが、2011年から復活してフレンチオープンを全てにおいて、バックアップしているという事になります。
そういった背景から、この限定ラケットが出てきたという訳です。

Q、ではそのラケットについて、過去のラインナップから、今回のモデルまでを簡単にご紹介していただけますか?

A、限定モデルに関しては、2010年に発売された、バボラ社135周年記念の「ピュアドライブ」が始まりで、その翌年のフレンチオープンのオフィシャルから、フレンチオープンモデルが出てきます。
2011年の第1作目は、まさにフレンチオープンの「赤土」をイメージさせるカラーと、ローランギャロスのロゴが入ったデザインで、かなり人気がありました。その翌年に出た2012年モデルは、ブラックをベースに差し色に「赤土」のカラーを入れたデザインで、こちらも非常に人気が高かったモデルとなり、ここまでの2機種は、「アエロプロドライブ」がベースとなっていました。
2013年は今までと少し違い、「ピュアドライブ」をベースにした、フレンチオープンモデルが出てきます。今回発売する2018年モデルも含め、「ピュアドライブ」をベースにしたフレンチモデルは、この2013年モデルのみとなります。
そして、アエロプロドライブ自体がモデルチェンジをして出てきたのが、2014年モデルとなります。こちらに関しては、アエロのイメージカラーでもある「黄色」が強調されたデザインとなります。デザイン面では若干煮詰まってきた感もありましたが、アエロプロドライブ自体が非常に人気が高かったおかげで、こちらもたくさんのユーザーの方にご購入いただきました。
そしてナダルが「破竹の勢い」という事もあった中で出てきたモデルに関しては、「フレンチらしくない」という声も多く、どちらかと言えば我々の中では「スペインっぽい」、「スペインフラッグ」といったイメージのものが、2015年に出たモデルでここまでが、「アエロプロドライブ」ベースとなります。
翌年、現在の「ピュアアエロ」ベースに変わり出てきたのが、・2017年モデルとなる訳ですが、2016年モデルは「紺色」、2017年は同じく「紺色」に「黄色」を強調したモデルとなり、今年出てくるのが今回の「DECIMA」モデルとなります。

2018年モデルには、2つの意味合いがあります!

Q、その2018年モデルについて、詳しく教えていただけますか?

A、今回発売される2018年モデルは、名称が「ピュアアエロ DECIMA フレンチオープン」という名前になっており、こちらは今回2つの意味合いがあります。
1つは毎年発売させていただいている、「フレンチオープン」というシリーズの限定モデルでもあり、昨年ナダル選手がフレンチオープン10回目の優勝をする事によって、フレームに「10」という数字が入っておりますが、こちらはスペイン語で「DECIMA(デシマ)」と言うそうなんですが、これが名称となりまして、フレンチオープンの「DECIMA」モデルという形で出てまいります。
ただナダル選手の10回優勝とは言うものの、「サイン」とか「RAFA」といった表現は全くありませんが、フレームの上部に優勝した年の年号と、トロフィーがデザインされています。そういう意味では、どちらかというとナダル選手の「10回優勝記念」といった意味合いの方が、少し強いかもしれません。

Q、ナダル選手は、今回のモデルを使用する予定は?

A、2月26日から始まる、ATPメキシコ アカプルコという大会から、これを使用を開始する予定です。
前哨戦では、ケガをしているようにも伝えられており、その大会自体に出てくるかは定かではありませんが、無事に出場できれば、26日から使用期間としては、2018年のフレンチオープンが終わるまでは、このモデルを使用するのではないか!?と思われます。

まだまだ進化を続けている「AERO」シリーズ!

Q、今回のモデルのベースになっている、「ピュアアエロ」について、改めてどのようなラケットなのか教えてください。

A、アエロラケットの歴史を築いてきたと、言っても過言ではない「アエロプロドライブ」から、2016年に今の「ピュアアエロ」にモデルチェンジをしたわけですが、この時に皆さんは「全然違うラケット」なってしまうのではないか!?とも言われたのですが、真相はそうではありません。
この「ピュアアエロ」を開発するときに、実は「空力」の会社と話し合いを重ねていました。その時に、前作の「アエロプロドライブ」も非常に優秀な成績を収めていましたが、その「空力」のプロフェッショナルの目から見たときに、「これで空力か?」という指摘を受けます。テニス界では1番早く振れるラケットだ!と言われていましたが、F1など秒単位で仕事をする会社からすると、「これは全然空気抵抗は良くない!」という事になり、ラケットそのものを1から見直します。その結果、フレームの外に凸凹と飛び出していた、ウーファーをフレームの内側に入れ(MONOBLOCK)、フレーム自体の厚みも少し薄くしました。更に「コアテックス」もフレーム内部に埋め込むことで、次世代の「アエロラケット」が誕生しました。このちょっとした変化が、ものすごく大きな進化をもたらしています。
実際のプロの選手が、「このラケットにスピンの打ち方を教えてもらった」というくらい、スイング軌道をスムーズに流してくれるという事で、多くの選手からスピン性能で、高評価を得ています。

今回の「DECIMA」モデルは、限定の中の限定モデル!

Q、毎年発売されるこの「限定」モデルについて、出始めの2011・2012年あたりと比べると、若干飽きられていような部分の見受けられますが、その辺はどのようにお考えですか?

A、 確かに毎年フレンチモデルを出させていただいて、尚且つ他社も含めてたくさんの限定モデルが出ている中で、今回の「DECIMA」に関しては、特に限定色が強いモデルだと思います。極端な話、ナダル選手がフレンチを10回優勝した今だけしか手に入らない!今この時代を生きている人しか、手に入れる事が出来ない!「限定中の限定モデル」、ここが今回一番大きいポイントだと思っています。更に、実際に会場で販売される前に、日本では先行で手に入れる事ができるという事も、皆さんにお伝えしたい大事なポイントで、日本の正規代理店商品については、「DECIMA 10」のロゴが入ったソフトケースが漏れなく付いてきます!ぜひ、限定バッグと合わせて手に入れていただきたいですね!

これは、ナダルファンなら絶対に手に入れたい逸品ですね!
3月末の発売を予定しております。
必ず手に入れたい方は、絶対に予約がおススメです。

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